小学生英語

これは宮沢賢治の初期の童話に属しますが、天上的なもの、「まことのひかり」への、それといっしょになれたら「もう死んでもいい」という切々とした願いが、もっともはっきりと言われている作品のひとつでしょう。もっともその願いは、さまざまに姿を変えながら宮沢賢治の生涯の作品や行動のすべてをつらぬいているのですが…。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

「虹さん。どうか、一寸こっちを見て下さい。」 めくらぶどうは、ふだんの透きとおる声もどこかへ行って、しわがれた声を風に半分とられながら叫びました…。英文併記。

宮沢 賢治
明治29年‐昭和8年。岩手県花巻で、裕福な商家の長男として生れた。旧制盛岡中学校(現盛岡第一高等学校)および盛岡高等農林学校(現岩手大学農学部)で学び、土壌学を含む農学は言うまでもなく、地質学、化学、天文学、植物学等について広範な知識を身につけた。大正10年25歳の時から4年間故郷の花巻農学校(現花巻農業高校)で教師として勤め、独自で進歩的な教育法を実践した。宗教的な環境の中で育った彼は、仏教について深い理解を持ち、それは彼が書いた多くの詩や童話文学作品の中に反映されている。彼の作品には生と死、自然、科学、そして宗教についての独特の考えが表れている。彼は後半生を、その最後の日まで、自らの健康を顧みず、農民のために農業技術を教えることに捧げた

小野 美知子
岩手医科大学教養部英語科助教授。日本ソロー学会理事。コロンビア大学大学院より修士号を取得。アメリカン・フィールド・サービス(AFS)奨学生としてアメリカに留学。カリフォルニア州のファウラー家のもとに一年間ホームステイした

佐藤 英理
武蔵野美術短期大学卒業。装幀・デザインやバイリンガル絵本の原画制作を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)